減らず口は減ったがやはり面白いデイヴィッド・ハンドラー2012/09/08 20:31

デイヴィッド・ハンドラーといえば、ゴーストライターのホーギーのシリーズが有名(というか、それしか知らなかった)です。
とにかく、いかにもな有名人の半生記を書くためのゴーストライターを務めるわけで、その人の人生を知ってしまうし、有名人の表も裏も知るようになってしまい・・という、いささか特殊なシチュエーションながら、ホーギーではない”主人公”の方が実にキャラが立っていて面白かった。
もちろん、ホーギーのそれに対する極めて素直じゃない減らず口がまた魅力だったわけです。

そのデイヴィッド・ハンドラーの新シリーズです。
今度は男やもめの映画評論家が主人公。
ひょんなことから借りることになったセレブの小島の納屋を中心に、現在・過去入り乱れてのカオスが始まってしまい・・

いやでも、この新主人公のミッチはホーギーのように世を拗ねているわけでもないし、減らず口を叩きまくるわけではありません。
体つきだって、ちょっと太めの”白パン”みたいだし。
この小島でも、いかにもいそうな”かつてのスター”なんかが出てくるわけですが、そうそうそれが生きているわけでもありません。
まだまだキャラが確立したわけではありませんが、ハンドラーの語りの上手さにまんまと乗せられてしまいます。
次作以降、キャラが出来上がってきてのお楽しみ、というところです。

そうそう、ホーギーシリーズでは欠かせない相棒のルルがいましたが、今作でも同様に(なのか?)相棒のクレミーが登場します。
こちらも今後に期待、ですね。

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