浜の真砂は尽きるとも・・スコット・プラット:最終弁護2010/12/05 19:27

下の句は、作家の種の弁護士は尽きまじ、です。
とにかく契約社会ニアリー・イコール訴訟社会のアメリカでは弁護士が掃いて捨てるほどいるらしく、それだけの母集団がいれば、面白いネタを持っていて、それなりの文章力を持つ人がいる確率も高いのでしょう。
またまたの弁護士出身の作家の登場であります。

男性の変死体が見つかり、若くはかなげな女性がほとんどでっち上げのようにして逮捕され、その雇い人が裁判官から嫌われている弁護士に弁護の依頼が回って来て、調査を始めると・・

という発端なのですが、まあ、流れ自体は何となく想像がつくようなものなのですが、それでもそういう王道をきっちりと書いてくれて、要するに、変なひねりを加えたりせずに楽しませてくれるので、これはこれでアリだな、と思わされました。
そう、トゥローにしても、グリシャムにしても、こういう爽快なところから始まったはずなんですが、段々と読者を楽しませるよりも自分が書きたい方向に入っていってしまっているような気がして。ま、それなりに功成名遂げた作家の特権なんでしょうが。

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