愛憎半ばする・・出井伸之:迷いと決断2010/12/07 21:02

最近、辻野晃一郎の「Googleで必要なことはみんなソニーが教えてくれた」という本が話題ですが、こちらはCEOの出井さんが書かれた、ソニーCEOかく戦った、という本です。

ソニーという会社にはコアなファンが多くて、それこそ愛憎半ばする感情を持っていらっしゃる方も多いと思います。
それほどコアなファンでもない私にしても、ソニーの株主総会にも行ったりして、気にはなっています。
ソニーなんかがしっかりしてくれないといけないのに、どうも出井さんの時代の後半、失速してしまったのではないか、特徴がどんどん失われていってしまっているのではないか、と心配していました。
ここのところ、ちょっと持ち直してきてはいるようですが、それにしてもソニーに期待しているレベルには到底達していない。とにかく、ストリンガーの話を聞いても、どこのIT会社のCEOでも言いそうなことばかりで、ソニーならでは、のメッセージが出てこない。価格競争に走っても仕方ないでしょうに。

・・といったコメントがいくらでも出てきてしまうのですが、出井さんは一体何を考えていたんだろう、という興味で読んでみたものです。
まあ、一言で言ってしまえば、あの出井さんにしても重みに耐えかねた、というか、保守グループをぶっ壊しきれなかった、というか・・

ちょっと残念です。
ぶっ壊せなかっただけに、内容についてもイマイチ迫力に欠けるところはあります。
それでも、あのソニーを何とかしたかった、という人の書いたものだけに、興味深い内容ではあります。

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