老いる映画の決定版:カルテット!人生のオペラハウス2013/05/03 17:40

バルセロナ行きの機内で見た映画は「老いる」がキーワードだった、ということを書きましたが、そのシリーズで(?)今日は「カルテット!人生のオペラハウス」という映画を見て来ました。

あのダスティン・ホフマンの監督作品です。
・・と言っても、最近の人達はあまり良く知らないかもしれないなあ。

音楽家たち専用の老人ホームでの年に一度のコンサートに向けてのそれぞれの練習の日々、そんな中に有名な(有名だった?)オペラ歌手が入所してきて、その人は先住人たちとはもちろん顔なじみなのだけれど、中でもその一人とは一時結婚生活を送ったこともあり・・
というストーリーを中心に置きつつ、入所者たちの老いに立ち向かいつつも新たなチャレンジにも立ち向かう日々を比較的淡々と描いていきます。

しかし!
これが良かった。
そのホームの作りや周りの自然の美しさも見せるし、認知症の発症なども描きながらもそれでもなお、楽しむこと、チャレンジすることを止めない姿を本当に自然に、爽やかに(というにはシモネタも満載ですが)描いています。
そんなにドラマティックに盛り上げるわけでもないのですが、最後のシーンではしびれてしまいました。

そして、コンサートに向けた練習、あるいはそんなことは関係ない楽しみとしての音楽がこれがいい。最後のクレジットを見たら、例えばBBCのコンサートマスターのような本当のリタイアした演奏家が実際に出演して演奏していたようで、実に良かった。
こんな歳のとり方にはちょっと憧れてしまいます。

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