サラリーマンには色々と・・あり過ぎ:江上剛・隠蔽指令2010/05/16 16:58

前職のサラリーマン時代は事業部にいて上流・下流のお客様との関係も多くありましたので、それは色々とありました。会社の内外で色々と。
しかし、この作品はあり過ぎです。
何せ、銀行の頭取秘書、しかも弱み満載の銀行の頭取秘書です。合併したばかりです。弱みを相手行に知られると、対等合併のバランスが崩れかねません。頭取の意を汲んで裏工作に走るこの主人公には私生活でも大きな弱みがあり・・

ともかく、主人公はサンドバッグ状態です。実人生同様、そうそうすっきりとしたハッピーエンドになるわけでもありません。その代わり、政界も含めた迫力は凄いです。ついつい引き込まれます。

ただ、惜しむらくは、公私共にサンドバッグ状態なわけですが、私生活面のサンドバック状態が少し弱いような印象を持ちました。公の面での登場人物がいかにも生き生き、というかおどろおどろしく、というか描かれているのに対して、私生活面での登場人物があまり生き生きしていません。ま、生き生きしていない設定ですが・・って、それは違うか。
私生活面をバッサリと削っても十分な迫力が出せたものと思われます。

それにしても、第一期サラリーマンを卒業して第二期サラリーマン生活を送り始めた人間からすると、こういう余計なストレスを抱え込まなくて良くなった今の生活は、切った張ったのスリルは無くなって寂しい一面はあるけれど、胃潰瘍の心配はぐっと減って長生き出来そうです。

ジオターゲティング