あのモースが・・「悔恨の日」2009/06/29 20:25

コリン・デクスターのモース警部シリーズです。
完結作だそうです。

内容を知らずに、完結作、という帯も見ずに買って、読んで、驚きました。
このモース・シリーズは、何を楽しむって、モースの切れすぎるアクロバティックな論理展開を楽しむこと以外にありません。犯人をはるかに上回る論理展開をしてしまうので、ついつい事実よりも奇なる推理を展開してしまい、大外しをしてしまうのですが、その大外しぶりを楽しむべきものなのです。
ですので、トリックがどうとか、手がかりがどうとかいったことは瑣末事になってしまうわけです。

強いて言うと、描写を読む限り、どう考えてももてそうもないモースが、何故か美人が次々に惹かれて行く、というところもお楽しみかもしれません。ここは、実は作者のデクスターの願望が反映されているのではないか、と、ひそかに思っているのですが。

いずれにしても、モースにもう会えなくなるのか、と思うと残念です。
完結編、は良いけれど、あそこまでくたびれさせなくても良いのになあ・・

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