バレロン観戦ツアーの最大のリスクに気がつく2012/12/02 08:40

バルセロナ対デポルティボ・ラ・コルーニャ、またの名バレロン観戦ツアーですが、木曜にバルセロナ着で土曜か日曜に開催される試合を観戦する、そして月曜に現地発というスケジュールで確定させてフライトもホテルも決めたのですが、ここにきて最大のリスクへの対応が出来ていないことに気が付きました。

リーガ・エスパニョーラというのは、いかにもスペインらしい(?)大らかさで、開催日が直前にならないと確定しません。
今のところ、土曜か日曜、ということで発表されているのですが、実は、各節に一試合くらい、月曜開催、というものが組まれます。
どういう基準で月曜開催になるのか、分かっていないのですが、月曜日は出発の日にしてしまっているので、月曜開催だとこのままだと観戦できない、ということになってしまいます。

ま、直前まで様子を見て、フライト変更、ということにせざるをえないわけですが、困ったもんです。
開催時間も平気で夜の10時キックオフなんて組みますからねえ。ま、そちらはそう大きな問題ではないですが。

悪党揃いでも心震える:オレたち花のバブル組2012/12/02 16:53

池井戸潤の「バブル入行組」三部作の第二弾です。

いやもう、この作品くらいこの業界の評判を低からしめるものもないのではないか、と心配になるくらい銀行業界の暗部・恥部をこれでもか、というくらい描き出しています。
”権威主義””権力主義””事なかれ主義””派閥主義”・・

そしてまた、普通ならこういったドロドロをスーパーヒーローが爽やかに断ち切ってくれるところなのですが、このシリーズの主人公は必ずしもそういう爽やかな存在ではなく、相手の弱みを握った瞬間にいきなりの上から目線になる嫌なやつ・・

ところが、この作品ではそういった嫌らしさを全てカバーしてくれる陰の主人公・近藤が登場します。
実は、この近藤は仕事のプレッシャーに負けて一年間の休職を余儀なくされ、そのために完全に出世レースからは外れてしまった所謂負け組なわけですが、お飾り状態の出向先で銀行員のプライドを取り戻す、という構図になっています。

それまでの出向先での疎まれ方が凄まじかっただけに、そして、近藤の弱さも際立っていただけに、プライドを取り戻して逆襲を開始するシーンでは読んでいて思わず体が震えました。
ま、この近藤も実は・・なわけですが、ま、このシーンがあるだけで許します。

「勝利へ」:日本サッカーの黒歴史に目を向ける2012/12/08 17:15

日本サッカーの黒歴史といえば、メキシコオリンピック以後の、アジアでもさっぱり勝てなくなってしまった時期などもありましょうが、やはりドイツワールドカップでの惨敗を挙げないわけにはいきません。
アジア大会での完全アウェーでのたくましい優勝などがあって、一部には色々な意見もあったけれど、総体的には何せトルシエが誇った黄金世代の絶頂期でもあり、結構やるのではないか、という期待が溢れていたと思います。
そしてはるばる見に行ったカイザースラウテルンでのあの衝撃。

いや、ドイツ旅行自体はボンに行ったり、ライプチッヒに行ったり、実に楽しい旅行だったのです、あの2時間ほどの・・もっと言えば、あの10分ほどの時間がなければ・・

雑誌なんてとっておく習慣はないのですが、何となくカイザースラウテルンの試合の号だけは捨てられずに置いてありました。
どうしてあんなことになってしまったのか・・について、色々な分析・報道がなされたのかも知れませんが、少なくとも私にはあまり聞こえてこずに、オシムに対する期待に打ち消されてしまったような気がして、ま、当方もあまりそこいらを知りたいとも思わず、まあ、それなりの人達に分析は任せてオシムを楽しみにしよう、というように流れてしまっていました。

で、今頃になってようやくその黒歴史にきちんと向かい合うことができたのがこの本です。
金子達仁、戸塚啓、木崎伸也共著の「勝利へ」という本で、2006年の12月に刊行されています。
この3人が代表メンバーやジーコ本人、あるいはバックアップメンバーやヒディング、といった具合に幅広い関係者にインタビューして一体何が起こっていたのか、ということを描き出しています。
3人の共著で、必ずしも同じトーンで書いているわけではなく、一部物足りなさも感じますが、それでも少しは謎が解けたような気もします。

が、甘い!何たる甘さだ!
きっと、今の代表のメンバーならどんな監督が来てもあんな惨事には至らないに違いない・・と思いつつも、今シーズンのガンバのヴィッセルの体たらくを見ると、選手の気の持ちようだけではどうにもならない部分というのもあるんだなあ、という不安も払拭できない。

頼むよ!

敵役に惹かれる:ストロベリーナイト2012/12/15 17:17

竹内結子主演のTVドラマの原作・・だそうです。見てなかったので知りませんが。

いや実は描写がかなりにスプラッタ趣味横溢なので、心優しい私としては何度読むのを止めようと思ったことか。
でも、辛うじて読み進めたのは主人公の敵役・・の筈の”ガンテツ”という刑事に惹かれたからです。
この刑事は言ってみれば悪徳刑事で裏金は作るは、同僚をまいて単独で違法捜査をするは、主人公の手柄を横取りしようとするは、で、憎まれ役なわけですが、こういう刑事がいる限り、日本の警察も安心かもしれない、と思わせるくらい骨太で頼もしいんです。

以前から、悪の組織の方に肩入れするようなところがありました。
正義の味方はどうも頼りなくて変な倫理観やら同情やらでウジウジと悩んでしまったりするのに対して、悪役の方は常に真っ直ぐに目標に向かって精進するのみ!変な迷いやらとは無縁!ちょっとやそっとの失敗にはめげない!大きな目標のためには多少の犠牲はあって当然!

おお、これぞあるべき組織の姿ではなかろうか!

というわけで、このガンテツも、最後には変に主人公に寄り添ってしまうところが実に残念と思うくらいのものです。
それがなければ、もっと魅力的な敵役になれたのに・・って、物語的にはダメなのは承知で思ってしまいます。

ものすごく美しくてありえないほどワケワカな:エヴァQ2012/12/23 14:05

実は、”砂漠でサーモンフィッシング”を見たかったのですが、ちょっと出遅れてしまったらしく、近くで上映しているところがなかったので、予定を変更してエヴァンゲリオン・Qを見てきました。
ガイナックス関係者が近くにいたこともあり、TVシリーズからずっと見てきています。

今作、出だしからすごく美しい映像が続いてため息が出る一方、14年間も寝てしまっていたせいか、ストーリーはさっぱり分からず、こちらもついついため息が・・
シンジ、だらしなさ過ぎだろうが!

それにしても映像は美しく、日本アニメ技術のショーケースのようでした。
まるで、ストーリーはこの技術のショーケースを見てもらうためにとりあえず繋げてみました、といった位置づけ・・と言ったら言い過ぎですね。

次の最終作でどう完結させるのか、興味と不安とを抱えながら待ちましょう。

あ、その前に待望していた”TED”が日本でも見られるらしいので、こちらも楽しみだなあ。

ジオターゲティング