敵役に惹かれる:ストロベリーナイト2012/12/15 17:17

竹内結子主演のTVドラマの原作・・だそうです。見てなかったので知りませんが。

いや実は描写がかなりにスプラッタ趣味横溢なので、心優しい私としては何度読むのを止めようと思ったことか。
でも、辛うじて読み進めたのは主人公の敵役・・の筈の”ガンテツ”という刑事に惹かれたからです。
この刑事は言ってみれば悪徳刑事で裏金は作るは、同僚をまいて単独で違法捜査をするは、主人公の手柄を横取りしようとするは、で、憎まれ役なわけですが、こういう刑事がいる限り、日本の警察も安心かもしれない、と思わせるくらい骨太で頼もしいんです。

以前から、悪の組織の方に肩入れするようなところがありました。
正義の味方はどうも頼りなくて変な倫理観やら同情やらでウジウジと悩んでしまったりするのに対して、悪役の方は常に真っ直ぐに目標に向かって精進するのみ!変な迷いやらとは無縁!ちょっとやそっとの失敗にはめげない!大きな目標のためには多少の犠牲はあって当然!

おお、これぞあるべき組織の姿ではなかろうか!

というわけで、このガンテツも、最後には変に主人公に寄り添ってしまうところが実に残念と思うくらいのものです。
それがなければ、もっと魅力的な敵役になれたのに・・って、物語的にはダメなのは承知で思ってしまいます。

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