二粒目の森博嗣:夏のレプリカ2009/11/16 20:01

先の作品が奇数章しかなくて章の表題がいずれも”奇”から始まる、とあっては、この世の中に偶数章しかなくて章の標題がいずれも”偶”から始まる作品がなければなりません。
それがこの作品です。

いつもの犀川・西之園コンビの作品ではあるのですが、二つの点でこれまでの作品とは性質が異なっています。
*先の”幻惑の死と使途”と同じ時期に起こった事件を描いているので、犀川・西之園コンビはそちらで忙しく、こちらの作品には前半はほとんど登場しません。
*これまでの作品では、西之園萌絵にとっては、云わば”他人事”の事件だったので、持ち前の好奇心、あるいは野次馬根性を遺憾なく発揮して、それが解決に繋がったり繋がらなかったりだったわけですが、この作品ではそうでもなく・・

いずれにしても、この作品は時期もほぼ一緒で、章建ても二つで一つ、といった重層的な作品になっています。
そして、犀川が最終盤で言った一言”名前が逆だっていうのには気が付いていた?”

これらの二作品は一作として読むべき作品です。

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